先日、ヒロの樹木園へ行ったらジャボチカバというフルーツがびっしり実をつけていたので、収穫して食べてみました。
ジャボチカバの基本情報
学名 | Myrciaria cauliflora(フトモモ科ミルキア属) またはPlinia cauliflora(フトモモ科プリニア属) |
英名 | Jaboticaba |
別名 | Brazilian grapetree、Jabuticaba、Guapuru、Sabara、Ybapuru |
原産地 | ブラジル、ボリビア、パラグアイ、アルゼンチン |
おすすめ度 | ★★★★★ |
こちらがジャボチカバの木です。
ジャボチカバは樹高が 3〜10メートルほどになる果樹です。
木の生育は遅く、種から育てる(実生)と果実をつけるまで 10年、接ぎ木された苗などから育てると 5年ほどで果実をつけるといわれています。
ジャボチカバの一番の特徴は、なんといっても果実が幹や太い枝に直接つく点です。
写真のジャボチカバはまばらにしか実がついていませんが、それはほかの人がすでに収穫したり、雨で花や実が落ちたりしてしまったあとだからです。
本来、実はびっしりつきます。
「ジャボチカバ」という名前は、南アメリカ先住民のトゥピ族の言葉で「亀の脂肪に似ている」という意味で、果肉をあらわしているのではないかと言われています。
また、グアラニー語(トゥピ語族に属する南アメリカ先住民の言語)では「Yvapuru(イバプル)」と呼ばれ、「Yva」はフルーツを、「puru」はジャボチカバを食べるときに出る擬音をあらわしているそうです。
ジャボチカバの食べ頃はいつ?
未熟なフルーツは緑色ですが、十分に熟れると黒紫色になります。
赤みが残っているフルーツは収穫せず、しっかりと熟したものを選んで一個一個手で収穫していきます。
大きさも見た目もまるでブドウのようです。フルーツは丸くて直径 2〜3センチほどです。
ジャボチカバは日持ちしないので、収穫したらできるだけ早く食べます。
室温では約 1週間、冷蔵なら約 2週間くらい貯蔵できます。
ジャボチカバを食べてみた
ジャボチカバは半分に切ってみると、果肉は白色透明だということがわかります。
ジャボチカバ 1 個あたりに、直径 0.5〜1センチくらいの種が 1〜4個入ってます。
果実はそのまま生で食べることができますが、厚めの皮にはタンニンが含まれるのでまるごと食べないほうがいいです。
完熟したジャボチカバは酸味がほとんどなく、甘くてみずみずしくて抜群においしかったです!
巨峰など皮の厚いブドウを食べるときと同じように、丸ごと口に入れて果肉だけを吸い込み、皮と種を取り除いて食べるのが一般的です。
生で食べる以外にも、ペクチンを加えてジャムやゼリーにしたり、アイスクリームやワインなどに加工されます。
ジャボチカバの糖度
せっかくなのでジャボチカバの糖度を計ってみました。
結果 17%(度)でした!
ジャボチカバの追熟と保存期間
ジャボチカバは収穫してから追熟(フルーツを収穫後、一定期間置くことで、甘さが増すこと)しません。
そのため木の上で十分に熟しているのを確認してからの収穫がおすすめです。
冷蔵であれば、1週間くらいは保存できると思います。
冷やして食べるといっそうおいしく感じます。
ハワイ島でジャボチカバは手に入るの?
ジャボチカバはヒロのファーマーズマーケットでこのように袋売りされていました(2019年 3月下旬)。
品種や地域によっては 1年に 3回くらい収穫できるので、マーケットで並ぶ機会も増えます。見かけたらぜひ食べてみてください!
ハワイ島で栽培されている品種
ちなみにハワイ島では 2品種が栽培されており、どちらも 1904年にカリフォルニア州に導入されたものです。
- Murta(ムルタ)
直径 3センチくらいの小さめの実をつけます。葉っぱも小さい - Paulista(パウリスタ)
直径 4〜5センチほどの大きめの実をつけます。大きいものから非常に大きいものまで、厚くて革のような肌。 ジューシーで甘酸っぱい。さび病に抵抗がある品種。一年に一回実をつけます。
どちらの品種もハワイ島では樹高 4〜5メートルほどに生長します。
わが家では Murta 種を現在栽培中。
苗を買ってきてからまだ数年なので樹高も低く、花もまだ咲きませんが今後が楽しみです!