夏のはじまりを告げるみずみずしいライチ

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5月末のハワイ島。ヒロの市場ではライチを見かけるようになりました。

赤くてふっくらとしていて、見るからにおいしそうなライチ!

今回はそんなライチの食レポです。

 

ライチの基本情報

学名 Litchi chinensis(ムクロジ科レイシ属)
英名 Litchi, Lychee
別名 レイシ
原産地 中国南部
おすすめ度 ★★★★★

これがライチの木。

これはまだ青いライチですが、鈴なりにたくさんなっています。

ライチは中国南部原産で、東南アジアを中心に栽培されているフルーツ。

日本でも冷凍ライチをスーパーで見かけることがあるかもしれません。

ライチにまつわる有名なエピソードとしては、世界三大美人といわれる楊貴妃ようきひがライチを好んで食べたため、彼女のために唐の第9代皇帝の玄宗げんそう(在位712〜756年)が、中国南部の嶺南れいなん(現在の香港のあたり)から首都の長安ちょうあん(現在の西安市)までの数千里の距離を馬で八日八晩かけてライチを運ばせたというものがあります。

そんな楊貴妃が愛してやまなかったライチは中国では 4000年前から栽培されていたという記録があり、とても長い歴史のあるトロピカルフルーツ。

現在では中国だけでなく、インド、台湾、タイ、ベトナム、マダガスカル、ネパール、南アフリカ、オーストラリア、モーリシャス共和国で、米国ではフロリダや私の住むハワイ島で商業的に栽培されています。

ライチはビタミン C がたっぷりと含まれたフルーツ。

でもライチは食べると体が冷え、空腹で低血糖になっているときに大量に食べると低血糖症になることもあるので注意は必要です。

 

ライチの旬はいつ?

ハワイ島ではライチの旬は 5月末〜7月上旬。

沖縄では 5月〜6月にかけて収穫、鹿児島では 7月〜8月に収穫するのが一般的です。

 

ライチを食べてみた

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ライチを市場で買ってきました。

こんなふうに枝についた状態で売られているものが新鮮でおいしいです。

中国の古書には「一日色变,二日香变,三日味变,四日色香味尽去」(レイシ(ライチ)は枝を離れるや、一日にして色変じ、二日にして香変じ、三日にして味変じ、四日にして色、香、味ことごとく尽く)と書かれているそうです。

こう言われるように、ライチは収穫後短時間で風味が低下するため、もぎたてが一番おいしいとされています。

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果皮かひは赤く、ウロコ模様が入っています。

形は丸かったりハート型だったり。

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品種名はわかりませんが、長さは 3〜4センチくらい。

皮は薄いのでビリビリと手で簡単にむけます。

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皮をむくと、みずみずしいライチが姿を見せます。

これを生でそのまま食べます。

味はとても甘くてジューシー!爽やかな酸味もあり、抜群においしいです。

新鮮なライチの果肉はタネからはがれやすいのですが、タネ上部の果肉ははがれにくく苦味もあるので私はその部分は避けます。

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これがライチのタネ。

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タネの長さは約 1〜2センチ。

 

ライチの糖度

せっかくなので糖度計でライチの糖度を測ってみました。

結果はなんと 19.5%(度)でした!

これまでさまざまなフルーツの糖度を測ってきましたが、ライチの糖度はその中で最も高い数値をはじき出しました。

 

現在旬のまっさかりのライチ。甘さがピカイチなので、見かけたらぜひ食べてみてくださいね!

 

 

ハワイ島では以下の4品種のライチが主に栽培されています。

Kaimana(カイマナ)
大玉で品質が高く、毎年安定的に収穫できることからハワイ島で最も人気のある品種。5月〜7月が旬です。

Emperor(エンペラー)
大玉で、旬を迎える時期が他品種にくらべて遅く、木はコンパクト。

B-3(ボスワース)
赤褐色の果皮で非常に甘い品種。カイマナ種のあとの 7月が旬で、毎年安定的に収穫できます。

Groff(グロフ)
小玉で 6月頃が旬の品種。

カイマナ種とエンペラー種は Plant It Hawaii という苗木屋さんで買えるので、わが家でも栽培しています。まだ実がなったことはないですが、その日が待ち遠しいです!

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