グルミチャマと呼ばれるフルーツを知ってますか?
沖縄に住んでる方ならもしかしたらご存知かもしれません。なぜなら、沖縄では「グルミシャーマ」という名前の近縁種が栽培されているからです。
ところがグルミシャーマという似た名前で呼ばれているものの、グルミチャマの近縁種「チェリー・オブ・ザ・リオ・グランデ(Eugenia involucrata)」ではないかと考えられているそうです。
参考 沖縄のグルミシャーマは、チェリー・オブ・ザ・リオ・グランデ!?熱帯果樹写真館ブログ今回ご紹介するグルミチャマは、本家ブラジルだけでなく、アメリカのハワイやフロリダ、オーストラリア、ジャマイカ、コスタリカやフィリピンで栽培されているもの。詳しく見ていきたいと思います。
グルミチャマの基本情報
学名 | Eugenia brasiliensis(フトモモ科エウゲニア属) |
英名 | Grumichama, Brazilian cherry |
別名 | ブラジルチェリー, ブラジルスモモ, グルミシャーマ |
原産地 | ブラジル |
おすすめ度 | ★★★★☆ |
グルミチャマは樹高が 5〜7メートルほどになる果樹です。
葉っぱはツヤツヤしていて光沢があります。
グルミチャマが面白いのは、花と実が同じ時期に混在すること。
このように白くてきれいな花が咲くかたわらで黒紫色の実がなっているのです。
グルミチャマの実はチェリーのようにぶら下がり、ふっくらしていていかにもおいしそうです。
(上記の写真はハワイ島ヒロのナニ・マウ・ガーデンで撮影したもの)
実の長さは 2〜3センチほど。サイズ感としては、日本やアメリカのスーパーなどで見かけるチェリー(レーニア種など)より一回り小さい感じです。
グルミチャマはいつ食べごろなの?
グルミチャマは 4月〜6月に実をつけます。
これは 5月上旬に収穫したグルミチャマ。食べごろになった果実は手で簡単に収穫できます。
グルミチャマは、緑→赤→黒紫というように次第に色が変わります。
黒紫色に変わって、さらに実の先っぽにある花びらのような部分(萼片)が白→赤色に変わったら甘みが頂点に達したサイン。
グルミチャマの食べかたと味
グルミチャマはチェリーと同じく生でそのまま食べることができます。ジャムにしても良さそうです。
皮は薄いのでまるごと食べることもできますが、皮の部分は酸味とえぐみがあるので、私はいつも皮はむくかまるごと口に入れて皮とタネを取り出して食べます。
画像中央のグルミチャマのように実の色が赤い完熟のものを食べると酸味がほぼなく甘くておいしいです。食感はソフトで、一般的なチェリーのようなハリはありません。
そしてジューシーで手に色がつきやすいので食べる際には気をつけたほうがよさそう。
せっかくなので完熟したグルミチャマの糖度を計ってみたら 9%でした。完熟でないものの糖度はもっと低かったです。
(ちなみにレイニア・チェリーの平均糖度は20%だそうです)
でも右のグルミチャマのように実の色が薄い完熟に達していないものは、甘さもありますが酸味が多少あります。
完熟になるのをギリギリまで待つか、収穫後に追熟(フルーツを収穫後、一定期間置くことで、甘さが増すこと)させたほうがよりおいしく味わえます。
ちなみにグルミチャマはあまり日持ちしないので収穫してから 2〜3日以内には食べたほうがいいです。
グルミチャマの種
グルミチャマの中には大きめのタネがあります。
このような薄緑色のタネです。
長さは 1〜1.5センチほど。
写真のように土が入った袋にタネを入れたら、10日後にはこんなに根がはっていました。
百発百中、発芽する感じです。
まとめ
グルミチャマの甘さはレイニア・チェリーなどの一般的なチェリーには遠く及びませんが(そもそも科も違うので比較するのもどうかと思いますが)、亜熱帯〜熱帯地域で簡単に栽培できるという点で、とてもありがたい存在です。
沖縄でも近縁種のチェリー・オブ・ザ・リオ・グランデ(通称グルミシャーマ)が栽培されているようなので機会があればぜひ食べてみてくださいね!