先日、コナのKona Coffee Living History Farm(コナコーヒー・リビングヒストリー・ファーム、通称ウチダ・ファーム)という場所へ行ってきました。
コナ側にはたくさんのコーヒー農園がありますが、ここはコーヒー農園を見るというよりは、1900年代初期からコナのコーヒー産業に携わってきた日系移民のウチダさん一家のかつての暮らしぶりを見ることができる場所でした。
1900年代にダイサク・ウチダさんがハワイのサトウキビ農園で働くため日本から移住し、契約が切れた三年後にコナのコーヒー産業に携わるようになったそうです。ほかの日系移民と協力しながら、寝る間もないくらい農園で働いていたその当時の様子を伺うことができる貴重な農園です。ウチダさんのお孫さんは1990年代中頃までこちらに住んでいたそうです。
詳しくは映像でも紹介されています(英語)。
6エーカーの農園にはkuribaと呼ばれる製豆場やhoshidanaと呼ばれる干し場、ウチダさん一家の住居スペースなどが昔のまま保存されています。
kuriba/製豆場
収穫した豆の皮を除くために当時使われていた機械。
hoshiba/干し場。屋根を手前に引くと雨が降った時に豆が濡れません。繁忙期にはこの屋根の下で寝泊まりする人もいたとか!
住居スペースのキッチン。
カマドは今もしっかり動きます。
立派な網棚もありました。三面にスクリーンが張られて足元には空き缶が。空き缶の中に油?水?を入れることで、虫が上に登れないよう対策をしていたらしい!
上り框を上がると、和室。
奥の部屋には子供部屋やミシン部屋も。
当時はミシンを使ってコーヒー豆の麻袋を材料に作業着や普段着を縫っていたそうです。
海側の部屋の天井の下にはコーヒーの麻袋が張られていました。この麻袋のおかげで室内の温度を下げることができたというからスゴイ!
お布団も手作り。日本から持参した着物を材料に作ったそうです。
外に出ると畑も。
レタスやシソ、ピーナッツなど色々な野菜が育てられていました。
コーヒーの木はもちろん、マカダミアナッツの木も。
当時のまま残されていた住居スペースは、日本人ガイドの方が丁寧に案内してくれました。
貧しい中、よく働き、様々な知恵を絞って工夫しながら生活されていた日系移民の方々の生活が想像でき良かったです。
興味のある方はぜひのぞいてみてください。
Kona Coffee Living History Farm
82-6199 Mamalahoa Hwy, Captain Cook, HI 96704
月〜金 10:00〜14:00まで
入場料 $15(一般)、$13(カマアイナ・ミリタリー・60歳以上のシニア)、$9(大学生)、$5(7〜17歳)、無料(7歳未満の子供は)