亜熱帯〜熱帯気候のハワイで育つ豆の種類は意外と少ないと思う。大豆やインゲンなどメジャーな品種はだいたい試しましたが、元気に生育するのはほんの一握り。
そんななかでも、今年栽培しはじめた赤花ふじ豆という品種がとても優秀。赤花ふじ豆は以前、日本に帰省したときに野口のタネという種屋さんで買いました。
赤花ふじ豆とは?
赤花ふじ豆は、アフリカやアジアの熱帯原産で、マメ亜科フジマメ属に属するつる性の植物です。
江戸時代初期に日本に伝来し、大正末から昭和初期にかけて和歌山市内で「フランス豆」や「カキ(垣)豆」の名前で栽培され、阪神地域に出荷されていました。
非常に多産なので、センゴクマメ(千石豆)という別名もあります。また、関西ではこれをインゲン豆と呼ぶところも多いそうです。
英語でもたくさんの呼び名があり、Hyacinth Bean(ヒヤシンス・ビーン)とかLablab Bean(ラブラブ・ビーン)とも呼ばれます。アメリカでは一般的ではなく、もっぱら観賞用で、使われても家畜のエサとしてだそうです。
花は赤く、藤の花を立てたように咲くのでフジマメと呼ぶそうです。
赤花ふじ豆の発芽から収穫まで
赤花ふじ豆は土を選ばずどんな場所でも育ちます。発芽率も高いです。
今回はポットに種を蒔き、つるの高さが10センチくらいまで伸びてから、上の写真のような網を張ってあるガーデンベッドに移しました。
つるはぐんぐん成長し、やがてきれいなピンク〜紫色の花を咲かせました。つるは草丈2メートルくらいまで伸びるそうです。
受粉後、さやはあっという間に大きくふくらみます。
さやの中の豆が大きくなる前の4〜5センチくらいの長さのときに収穫しました。
赤花ふじ豆の料理・食べ方
収穫した若いさやはさっと茹でて、マヨネーズとだし醤油で和え、かつお節をのせて食べました。少し苦味もありましたが、とてもおいしかったです。
ほかの食べ方としては、茹でたあと、酢みそで和えて食べたり、天ぷらや煮物にしたり、みそ汁の具に使ったりするそうです。中国では莢だけでなく若葉も食べるとか。
種子は熟したもの、若いもの、両方食べられますが、熟した種子は堅い外皮で覆われているので、長時間加熱しつつ何度か水を換える必要があります。また、大量に食べると毒性が強いので危険です。
機会があれば育てて食べてみてくださいね!