世界でも珍しい緑色の砂浜のグリーンサンドビーチ

ハワイ島南部のサウスポイント(ハワイ島最南端の地点)からほど近い場所に、緑の砂浜で有名なグリーンサンドビーチという砂浜があります。緑色の砂浜は世界的にも珍しく、ハワイ島を除くとグアム 、ガラパゴス諸島のフロレアナ島とノルウェーでしか見られません。そんなグリーンサンドビーチへの行き方や訪れる際のポイントをまとめてみました。

グリーンサンドビーチとは?

グリーンサンドビーチは正式にはパパコレア・グリーン・サンド・ビーチと呼ばれます。「パパコレア」は近くに棲息する千鳥から名付けられました。「グリーンサンド」は、砂の色が緑なのでそう呼ばれています。

グリーンサンドビーチは半円状のビーチで、49,000年以上前にマウナロアの火山活動で噴き出た火山灰などの火砕物が、積もって形成された丘(シンダーコーン・火山錐)の一部が、海水により侵食してできました。

火砕物には、カンラン石(ペリドットの原石)という鉱物の結晶が含まれており、これが海水により細かく砕けて、緑色の砂浜ができたとされています。

ペリドット▲ペリドット(8月の誕生石)

グリーンサンドビーチへの行き方

グリーンサンドビーチはアクセスしづらい場所にあるため、ツアーもありません。そのため、ツアー会社の貸切チャーターをして連れて行ってもらうか、レンタカーを借りて運転して行かなければなりません。

また、運転で行けるのはトレイル入り口の駐車場まで。そこからは、ビーチまでは片道2.5〜3マイル(4〜5 km)の距離(片道1時間以上)を歩く必要があります。

コナとヒロからトレイル入り口(駐車場)まで


▲コナからグリーンサンドビーチまでのルート(左)、ヒロからグリーンサンドビーチまでのルート(右)

グリーンサンドビーチのトレイル入り口(駐車場)までは、ハワイ島の西側コナからは約1時間40分、東側のヒロからは約2時間かかります。それぞれの町から、11号線(Highway 11)をひたすら南下します。

マイルマーカーの69と70の間に、サウスポイントロード(South Point Road)という道が出てきます。この道を、コナからのドライブなら右折、ヒロからなら左折して、サウスポイントを目指します。サウスポイントロードをしばらく走ると、右手に風力発電機が現れます。

▲パキニ・ヌイ・ウィンドファーム

この風車が出てきたら、そろそろ分岐ポイントで、道は二手に分かれます。右手がサウスポイントへ続く道で、左手がグリーンサンドビーチへと続く道なので左折しましょう。

この道を行けるところまで行くと、グリーンサンドビーチのトレイル入り口(Green Sand Beach Trail Head)にたどり着きます。トレイル入り口の駐車場(無料)に車を止めましょう。

トレイル入り口(駐車場)からグリーンサンドビーチまで

トレイル入り口からグリーンサンドビーチまでの道のりは、片道2.5〜3マイル(4〜5 km)で、歩くと片道1時間以上はかかります。トレイル沿いは荒涼としていて、日差しをさえぎるような木々は生えておらず、海沿いにあるので風がよく吹きます。なので、日差しが比較的弱い午前中に行くことをお勧めします。

また、熱中症にならないよう、水、帽子、サングラスを持っていきましょう。長距離を歩くことになるので、ウォーキングシューズやハイキングシューズを履くと良いと思います。

なお、トレイル入り口からグリーンサンドビーチまでの道は起伏が激しい箇所もあり危険なので、レンタカーで侵入することは禁止されています。中には注意を無視して侵入する人もいますが、事故などがあった場合はすべて自己責任になりますので、絶対おすすめしません!

MEMO
トレイル入り口付近に行くと、四駆のバンやピックアップトラックの後ろに乗せてあげるよと地元民と思われる人たちに声をかけられるかもしれません。片道$10〜$15払って、乗せてもらう方法もありますが、この方法は土地の所有者の許可を得ておらず、自然環境にも悪いため、違法らしいです。また、このような現地の人が毎日いるとは限りませんし、肝心のビーチにたどり着いても、30分から1時間程度しか滞在できないため、ゆっくりできません。

トレイルには標識がありませんが、右手に海がある状態で、海沿いの道をひたすら歩けば自然とたどり着きます。トレイルは途中いくつか道分かれしますが、海から離れすぎず、近づきすぎない道を選んで歩いていけば大丈夫です。

グリーンサンドビーチに到着したら

グリーンサンドビーチに近づくと、地元民のバンやトラックが下の写真のように駐車しているのが見えると思います。

駐車場の前あたりには、ビーチに降りていけるハシゴなどがあるので、それらを使って降ります。

降りたら目前はビーチ!

あまり広いスペースではありませんが、海も砂浜もきれいなビーチです!運がいいとハシナガイルカやウミガメが見れることもあるようです。

海で泳ぐこともできますが、ライフガードがいないので、泳ぐ場合はくれぐれも気をつけてくださいね。

ビーチには日陰となるような場所はありません。シャワーやトイレ、売店などの施設も一切ないので、水や食べ物は持参する必要があります。

グリーンサンドビーチの砂の色

一見すると、グリーンサンドと呼ぶほど、砂の色は緑色に見えないかもしれません。でも、よーく観察してみてください。オリーブっぽい色のカンラン石が砂に混じってキラキラ輝いているのが見えると思います。

砂はとても貴重なものなので、くれぐれも記念に持ち帰らないでくださいね!

まとめ

グリーンサンドビーチはたどり着くのが大変で、ハイキングの時間も考えると半日くらいは必要な場所です。興味のある人は、時間に余裕があったら、ぜひトライしてみてくださいね!