ナタマメとその毒性

一年を通して気温が高くよく雨が降るハワイ島ヒロ側ではどんな植物もよく育つ、というイメージがあるかもしれません。

ところが実際はそうでもないんです。雨が降り過ぎるがために育たないものが結構あるんです。

そのためここで何がよく育つのか。色々と実験中です。

最近よく育っているのはこちら。ナタマメ(Sword Bean)というマメ科の品種です。
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とにかく発芽率が100%と高いです。ピンク色のかわいらしい花が咲きます。
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受粉すると10cmから20cmくらいの長い緑色のサヤをつけます。
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食用にする場合には大きくなりすぎる前に収穫!
種用にする場合には、サヤが乾燥して茶色くなるまで待ってから収穫!
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乾燥したサヤの中には長さ1cmくらいの白い種が10粒ほど入ってました。
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ただ一つ注意点が!!調べてみたところ、このナタマメは「タチナタマメ」という品種で、豆には毒性があることがわかりました。

我が家では若いサヤをゆでてゴマ味噌和えにして食べました。さやいんげんに似たコリコリとした食感があり、おいしかったですよ。食べる際には、以下のことに注意して食べてくださいね。

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★ナタマメには毒性のあるものとないものがあります。

名前

花と豆の特徴

若いサヤ

完熟豆

ナタマメ

白い花で白い豆

毒性なし

毒性なし

タチナタマメ

淡い紫(ピンク)色の花で白い豆

毒性が非常に弱い

強い毒性あり
危険!!

ナタマメ

赤い花で赤い豆

毒性が非常に弱い

弱い毒性あり


・白
ナタマメは毒性がないのでサヤも豆も食べられます。

・長さ10cm前後の若いサヤならタチナタマメ、ナタマメどちらも毒性が非常に弱いので加熱処理すれば食べられます。 福神漬けや煮物として食べられることが多いです。生のまま、あるいは塩茹でしてからかす漬けや味噌漬けにすることも。水煮してから、2~3回水洗いしてそのまま食べる。

 

タチナタマメの完熟豆は強い毒性があるので食べないように注意してください。
完熟豆には消化管内で栄養吸収を妨げるコンカナバリンA、サポニン、青酸配糖体、カナバリンなど数種の有毒成分が含まれています。


ナタマメの場合は下処理してから食べる。
煮ただけでは食べられないので、2日ほど水にさらしたり、調理前に塩茹でしたりして、煮た後に2~3回水にさらしたり、ゆでこぼしたり、炒ったり、発酵させたりして、アクと毒性を抜く。
このように適切な処理をしたあとであれば、白ナタマメ同様に白餡、煮物、金時として食べられる。