アマゾンで商品を買うかどうかの判断材料として大きな役割を担う商品レビュー。
ですが、実際のところ、そのレビューが本物かどうかなんて知りようがないですよね。せっかく時間とお金をかけて買ったものが、良い評価とは裏腹にひどい代物だったらがっかりします。
そんな買い物でのがっかりをどうやったら減らせるかについてまとめてみました。
Amazonのレビューは不正だらけ?
2016年末頃まで、出品者が商品を割引価格あるいは無料で提供する代わりに、購入者にレビューを書いてもらうことが一般的に行われていました。
しかし、そういったインセンティブを受け取った購入者は、インセンティブを受け取っていない購入者にくらべて、商品への評価が高くなる傾向があったそうです。
その結果、アマゾンではインセンティブ付きレビューを全面的に禁止するようになり、対象レビューは過去にさがのぼってアマゾンが削除するようになりました。
このような対策により、不正なレビューはなくなりそうなものですが、不自然なレビューはまだまだあるようなんです。
参考 アマゾンに広がる不正レビュー、その売買システムを暴くBuzzFeedNewsAmazonのレビューを分析して不正レビューを除外してくれるReviewMeta
そういった不自然なレビューを除外してくれる「ReviewMeta」というサービスがあります。意外と知られてないけど地味に便利なツールです。
ReviewMetaはAmazonのレビューを分析し、不自然なレビューを除外して、より本物に近い商品の評価を示してくれます。
ReviewMetaのおおまかな仕組み
- 何百万ものレビューを集める
- アルゴリズムやデータサイエンスを用いて各商品のレビューを分析し、不正が疑われるレビューを検出
- 不正が疑われるレビューを除外あるいは全体における比重を下げ、その商品のAdjusted Rating(調整された評価)を割り出す
ReviewMetaの分析項目
レビューは下記の項目について分析されます。
- Rating Trend(評価が付く日に傾向がみられる):同じ日あるいは短い期間に大量のレビューが付いている
- Unverified Purchases(購入が確認できない):レビューに「Verified Purchase(Amazonで購入済み)」ラベルが付いていない
- Suspicious Reviewers(疑わしいレビュアー):この商品にしかレビューを残していない
- Reviewer Ease(甘い評価):同じカテゴリーのほかの商品に比べて評価の平均値が高い
- Overlapping Review History(レビュー履歴が重なる):商品を評価したレビュアーの多くが、過去に評価した商品が同じである
- Phrase Repetition(同じフレーズが繰り返し使われている):ほかのレビューと同じ言い回しが何度も使われている
- Reviewer Participation(総レビュー数の偏り):レビュアーが属する総レビュー数のグループに偏りが見られる
- Word Count Comparison(単語の合計数の偏り):レビューに用いられている単語の合計数に偏りが見られる
- Brand Repeats(ブランドのリピーター):同じブランドの商品について繰り返しレビューを書いている
- Incentivized Reviews(インセンティブ付きのレビュー):商品を割引価格または無料で受取る代わりにレビューを書いている
- Deleted Reviews(削除されたレビュー):レビューが削除されている
これらの項目に当てはまるレビューを除外あるいは全体における比重を下げ、商品の評価を調整した結果、ReviewMetaのAdjusted Rating(調整された評価)が算出されます。
Adjusted Rating(調整された評価)とOriginal Rating(Amazonのサイトにおける評価)がほとんど変わらない場合は「Pass(合格)」、大きくかけはなれている場合は「Fail(不合格)」と表示されます。
ReviewMetaの使い方
実際にReviewMetaを使ってみましょう。
使い方はとても簡単で、ReviewMetaのサイトへアクセスして、アマゾンの商品ページのURLを検索にかけるだけ!
また、ブラウザの無料プラグイン(Google Chrome、Mozilla Firefox、Safari、Internet Explorer対応)を利用すると、アマゾンのサイトで商品をチェックしているときに、下の画像のように調整された評価が表示されます。ReviewMetaのサイトに行かなくてもいいので便利です。
下の画像のように評価の背景色が緑の場合は合格。背景色が赤の場合は不合格。
プラグインのマークをクリックすると、ReviewMetaのサイトが開きます。ここで詳しいレポートを見ることができます。
この例ではOriginal Rating(Amazonでのもともとの評価)とAdjusted Rating(調整された評価)がまったく同じですね。安心して購入できそうです。
ほかの分析項目も一つ一つ確認できます。
もっとも信頼できるレビューともっとも信頼できないレビューも表示されます。
さて、上の例とは反対に、Adjusted Rating(調整された評価)が大きく下がった例を見ていきましょう。
こちらは不正なレビューが多いと診断されて評価が下がった商品です。
不正なレビューが898件も検出され、それらのレビューを除いた結果、39レビューしか残りませんでした。そしてその39レビューの平均はたったの2.7!
このような商品をつかまされたらがっかりすることになりそうですね。
まとめ
ReviewMetaの分析方法が100%正しいとは言えませんが、分析項目は理にかなっているので私は気に入っていつも参考にしています。今度Amazonで買い物をする際にはぜひチェックしてみてくださいね!